柿の木日記・
アウトリーチプログラム
職員がホールでの日々のできごとや、
アウトリーチプログラムなどについての
情報を発信しています。
2011年11月2日(水)
【おしえて!Mr.ゴッホッホ】~上杉本 洛中洛外図屏風~
金色の雲の下をのぞいてみると・・・そこには!?
(『上杉本 洛中洛外図屏風 右隻』 wikipediaより引用)(よしのちゃん):ねえ、この絵を見て!金色の雲のすき間から、町が
のぞけるよ。これはなあに?
(Mr.ゴッホッホ):これはね、『上杉本 洛中洛外図』<うえすぎぼん らくちゅうらくがいず>という屏風絵だよ。
屏風・・・というと、芸能人の婚約会見をイメージするわ。
・・・・・。
屏風は、もともとは、“風を屏(ふせ)ぐ”という意味で、風や視線をさえぎるための
家具なんだ。屏風にきらびやかな絵を描くのは、屏風絵といって、安土桃山時代~
江戸時代(16世紀~19世紀頃)にかけて大流行したんだよ。
ねえ、『洛中洛外図』って何のこと?
京都の、市街・郊外(洛中・洛外)を上から眺めて描いた屏風絵のことだ。
『上杉本 洛中洛外図屏風』は、屏風絵の中でも最高傑作とされ、国宝に指定されている。
作者は、狩野永徳。日本美術史上で最も有名な画家の一人といえるだろう。
(『上杉本 洛中洛外図屏風 左隻』 wikipediaより引用)
この屏風は戦国武将、織田信長が、米沢藩主(現在の山形県)の
ライバル上杉謙信に贈ったものなんだよ。
当時、武田信玄と敵対していた織田信長は、勢力をのばしてきた上杉謙信へ
駆け引きの道具として贈ったんだ。
この作品は、その後、上杉家で大切に保管され、現在は米沢市上杉博物館に収蔵
されている。
戦国の世をくぐり抜けた芸術品というわけね!
そうだね。この屏風絵には、京都の東山方面と西山方面の風景が描かれ、
右から夏・春・冬・秋と季節が変わっていくんだよ。大きさは高さ約160cm、長さ約370cmも
あるんだ。
うわあ~、大きいのね。
それに、よく見ると、ずいぶんいっぱいの人が描かれているよね!?
なんと、2,479人!庶民の暮らしから、足利将軍の豪華な邸宅まで
色々なものが見えるんだよ。
床屋さん、お風呂屋さん・・・お相撲をやっている人もいるね。
「清水寺」でゆっくり景色を眺めている人がいたり、犬に追いかけられている琵琶法師がいたり!
お正月や祇園祭り、紅葉狩り・・・ みんな楽しそう!
今度、この『上杉本 洛中洛外図屏風』をイメージした音楽のコンサートが
このめぐろパーシモンホールであるって知ってるかい?
なになに!?おもしろそう!!
5人の音楽家たちが、この屏風を見たイメージで作曲し、演奏をする
粋なイベントなんだ!
さらに、この屏風の実物大の複製が展示され、学芸員がくわしくガイドしてくれる。
大人向けコースは好評で定員に達したけれど、小学生以上のコースにはまだ空きがある
から、よしのちゃんも申し込んでみたらどう?
うん、申し込んでみるよ!!楽しみだな~!
『国宝上杉本 洛中洛外図屏風から生まれた音楽を聴く』
めぐろパーシモンホール小ホールにて
平成23年11月20日(日) 14:30開場 15:00開演
出演:鈴木広志(サックス他)、大口俊輔(ピアノ、アコーディオン)、東保光(コントラバス)、小林武文(パーカッション)
http://www.persimmon.or.jp/performance/hosting/20110712113500.html
≪チケット絶賛発売中≫
めぐろパーシモンホールチケットセンター 03-5701-2904 (10:00から19:00)
チケットぴあ 0570-02-9999 (Pコード:144-701)
『屏風と音楽~屏風を観る~』
「国宝 上杉本洛中洛外図屏風」の複製(高精細写真版)を 米沢市上杉博物館学芸員による
ガイドで、じっくりと観る・楽しむプログラムです。
2011年11月19日(土) 13:30~15:00
1名:500円
申込方法は以下のページをご覧ください。
http://www.persimmon.or.jp/performance/event/20110714191200.html
事業課 余村