柿の木日記・
アウトリーチプログラム
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2012年2月16日(木)
【おしえて!Mr.バッハッハ】~ちょっと怖いヴァイオリンのお話~
Mr.バッハッハがヴァイオリンにまつわるちょっぴり怖いお話を教えてくれます。
(よしのちゃん):ヒミツ・ヒミツ、ヒミツ・ヒミツ、ヒミツのよしのちゃ~ん♪ふふふ~ん♪
(Mr.バッハッハ):そうだ、よしのちゃん。“ヒミツ”とえいば、2月18日(土)、 めぐろパーシモンホールの大人気企画『楽器のひみつVIII』シリーズ第2回では、 バロック・ヴァイオリンとフォルテピアノを使ったコンサートがあるよ!
へえ~、バロック・ヴァイオリンとフォルテピアノ? ふつうのヴァイオリンやピアノとどう違うのかな?
バロック・ヴァイオリンっていうのは・・・、それはヒミツだよ!
え~、そんな!ちょっとだけ教えて!
バロック・ヴァイオリンとは、バロック時代(17世紀初頭~18世紀中頃)に製作され、 その後モダン・ヴァイオリンに改造されていないものをいう。(※ほかにも定義は様々ある)
例えば、バロック・ヴァイオリンは、羊の腸をよって作ったガット弦を張っているのに対し、モダン・ヴァイオリンはスチール弦を使っている。 そこで音の響きが変わってきて、ガット弦は柔らかな音、スチール弦は金属的な音が 出るんだよ。
へえ、なるほど!ほかにもなにかあるの?
・・・あとは、ヒミツだよ!
そんな~!
じゃあ、ひとつ、ヴァイオリンにまつわる、こわ~い話を聞かせてあげよう。
え、こわい話?(夜、一人でトイレに行けるかな・・ぶるぶる)
注文を受けたヴァイオリン職人は、その当時随一の装飾作家ベンヴェヌート・チェリーニ (1500~1571)に装飾を依頼することにした。
ヴァイオリンの贈り相手は、枢機卿が密かに恋していた少女ゼノビア。 ゼノビアは類まれなる美貌の持ち主の天才少女だった。
しかし、枢機卿といえば、女性との交わりを生涯禁じられたカトリック教会の聖職者。 彼は禁断の恋心を抱いていたんだね。
へえ~、それでそれで?
はじめは、枢機卿と仲良く暮らしていたこの少女だが、 このヴァイオリンを手にしたとたん、 異様な表現力をもつこの楽器を狂ったように弾きまくり、生気を吸い取られ、 ついには謎の死を遂げたんだ。
わあ、こわい!
枢機卿の死後、彼の意思によって博物館に寄贈されたが、 ひょんなことから、あるヴァイオリニストが弾くことになり・・・
それで!?
まもなく精神病院に収容され、亡くなってしまった。
ぎゃーー。
その後色々な人の手に渡ったチェリーニのヴァイオリンは、 ある時、ノルウェーの牧師であり、音楽家でもあったオーレ・ブルの元にきた。
いつも貧しい人のために音楽を奏で癒していたオーレ・ブルが、 “ヴァイオリンの呪いを解くように”、天に祈りながら演奏すると、 不思議とその呪いが解けたそうだ。
そして、彼の死後は誰にも弾かせないという約束で、そのいわくつきのヴァイオリンは、 ノルウェーのベルゲン博物館に寄贈されたんだよ。
え~~、じゃ、その呪いのヴァイオリンは今でもあるの?
ノルウェーの博物館に行けば、見られるんだよ。 ヴァイオリンの渦巻きの部分には、天使の微笑みがかたどってあるが、 なんとなく不気味な気がするね・・。
・・・。(今日、絶対、一人でトイレに行けない・・・。)
でも、ヴァイオリンの音色というのは、それだけ聴く人を虜にするし、 弾く人を虜にする楽器でもあるんだよね。
そうよね。私もヴァイオリンの音色、大好き。
小ホールの「楽器のひみつ」のコンサートも、ぜひ行ってみてね!
楽器のひみつVIII 【第2回】バロック・ヴァイオリンとフォルテピアノ
場所:めぐろパーシモンホール小ホール 時間:14:30(開場) 15:00(開演) 料金:全指定席:1回券 3,000円詳細は以下のページをご覧ください。 http://www.persimmon.or.jp/performance/hosting/20110830154100.html
事業課 余村