昨年、新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止となった「子どものためのワークショップ　演劇入門ワークショップ」が、めぐろパーシモンホールに帰ってきました！

今年も講師に平田オリザさんをお迎えし、演劇の基礎を楽しく学べるワークショップを開催。
31名の中高生参加者たちが、学年の垣根を越えて対話・身体表現・創作に取り組みました。

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日時：2021年6月27日（日）13：00～20：00
会場：めぐろパーシモンホール 小ホール
出演：公募による中学生から高校生ワークショップ参加者31名
講師：平田オリザ（青年団主宰、劇作家、演出家）

主催：公益財団法人目黒区芸術文化振興財団
協賛：公益財団法人北野生涯教育振興会
協力：有限会社アゴラ企画
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13時から20時という長時間にわたって開かれるワークショップ、
最初は「グループをつくるゲーム」からスタートです。
「好きな色が同じ人同士でグループを作ってください」という平田さんの指示のもと、子どもたちは自ら声をかけあって、グループを作ります。
自分から積極的に声を上げる子どももいれば、周囲の様子を伺いながら仲間を探す子どもも。
平田さんが投げる質問に対して、積極的に声を掛け合うことによって、一方通行になりがちな自己紹介では見えてこないような個性を発見することができたのではないでしょうか。

緊張も解れてきたところで、平田さんから東日本大震災における原発事故で被災した福島の子どもたちのお話を聞きました。
震災当時まだ幼かった参加者たちも、平田さんの口から紡ぎだされるリアルに真剣に耳を傾けていました。

お話を聞いたあとは、身体を使ったゲームを行います。

2人組になってキャッチボールをし、実際に全身を使ってボールを投げ合うことで、力加減やボールの軌道を確かめます。その後、ボールは回収され、今度は実際にはないボールをイメージしてキャッチボールを行います。子どもたちは、自分なりにボールの投げ方や受け取り方、ボールの重力を身体全身で表現しました。

次は大繩跳びをやってみます。子どもたちは目に見えない縄を一生懸命に回し、跳びます。イメージした縄に引っかかったり、跳び損ねたりすると会場からは笑いがこぼれました。
そこに「イメージの共有が生まれている」と平田さんは指摘します。
これこそが「演劇の基本」であると。

そしていよいよ、子どもたちに台本が渡されます。
初めは台詞を読み上げることに必死だった子どもたちも、平田さんからの様々な指示を次々にこなしていきます。

最後にはいくつかのグループに分かれて、小さな試演会も行いました。
平田さんからのアドバイスをもとに自分たちらしい工夫を凝らした演技を披露し、講評もいただきました。

ワークショップの最後は平田さんへの質問コーナー。
演劇部での指導方法や平田さんの学生時代の経験についてなど、ユニークな質問が次々に飛び出し、終了時間ぎりぎりまで途切れることはありませんでした。

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演劇部で活動している子どもから演劇は未経験な子ども、学校の教科書で平田さんを知ったことで参加を決めた子どもなど、様々な動機を持った子どもたちが今回のワークショップに参加しました。

演劇は「その人の気持ちになって考え、演じる」のではなく、「その人の気持ちに寄り添って、演じる」こと。そこにはコミュニケーションが重要になってくる、と平田さんはお話してくださいました。
人と人とのコミュニケーションが希薄になっていると言われるコロナ禍に、今回のワークショップを開催できたことに大きな意義を感じています。

「演じるという行為を通じて、共感を生み出すことが演劇の使命」と語る、平田さんの演劇に対する思いや考え方を受け取った子どもたちが、「演劇とは何か」を主体的に考えるきっかけとなっていれば幸いです。

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7月には「演劇＆ダンスワークショップ」も開催されます。
5日間にわたるこのワークショップの最終日に行われる発表会のテーマは「旅」。自由に旅行ができない今だからこそ、演劇の中でいろんな場所へ行ってみたい。
そんな思いに共感する中高生のご参加、お待ちしております！

日時：2021年7月20日（火）～7月24日（土）
会場：めぐろパーシモンホール 小ホール
講師：大池容子（劇作家、演出家、うさぎストライプ主宰、青年団演出部）
　　　香取直登（理系ダンスカンパニー・ケミカル3主宰、振付師、ダンサー、コンドルズメンバー）

詳しくはこちら！
→https://www.persimmon.or.jp/event/20210509113036.html

事業課　吹田