柿の木日記・
アウトリーチプログラム

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2024年8月27日(火)

子どものためのワークショップ2024発表会②

広報ボランティアレポート
めぐろパーシモンホールでは、ホールの活動をより多くの方々に知ってもらうため、広報活動にご協力いただく「広報ボランティア」制度を導入しています。
今回は2024年7月に開催した「子どものためのワークショップ2024 発表会」レポートの第2弾。「演劇ワークショップ発表会」の様子を中心にお届けします。

子どものためのワークショップ2024 演劇ワークショップ発表会
上演作品「銀河を旅立つ君たちへ」

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日時:WS:2024年7月23日(火)~26日(金)16時~20時
発表会:7月27日(土)14時開演
会場:めぐろパーシモンホール 小ホール
参加者:公募による中学1年生~高校3年生 24名
講師・作・構成・演出:大池容子(うさぎストライプ主宰・劇作家・演出家)
共同演出:石原朋香、金澤昭
王冠とバラの髪飾り作成:石原朋香

主催:公益財団法人目黒芸術文化振興財団
協賛:公益財団法人北野生涯教育振興会
協力:有限会社アゴラ企画
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サン=テグジュペリ「星の王子さま」と宮沢賢治「銀河鉄道の夜」をモチーフに中・高生の参加者と4日間のワークショップで創作したという作品。オープニングは裁判シーンからで、何が始まったのか?と引き込まれていきました。

バラを残して旅立った小さな星の王子さまは、有罪か無罪か?てんびん座での銀河裁判の陪審員たち(こと座・いて座・いるか座の人々)は話し合う。場面が変わりジョバンニとカンパネルラは銀河鉄道に乗り、さまざまな星座で、さまざまな人々と出会っていく。裁判と鉄道との場面転換をしながら、劇は進行していく。

フレデリックの「オンリーワンダー」の曲でダンスを披露。
歌詞の一節、
「一番なんかならなくったって 君が笑ったんだ」
「誰かになんかならなくったって 君が笑ったんだ」
を皆で歌うシーンに、グッと心を動かされました。
かっこ良かったです。

王子さまの罪状は? ジョバンニは何を掴むことができたのか?
観ているうちに、一緒に考えながら参加していく、エキサイティングな作品でした。

アフタートークでは、作・構成・演出の大池容子さんから、
「ワークショップは盛り沢山の4日間(16:00~20:00)でした。ダンスは毎日行い、子供達の配役は、くじ引きで決め、星座を想像してシーンごと作ってもらいました。
銀河裁判では、星座に成りきって意見を出してもらい、そこから選んで作成。
去年も参加した人、初めての人。経験も学校も学年も違う子供達が、柔軟にアイデアを出し合い作っていきました」との報告を聞き、子供達の並々ならぬ情熱に驚きました。

次に子供達から感想発表があり
「楽しかった。知らない人と緊張したが触発を受けた。」
「自分の声が作品に反映されて嬉しかった。」
「経験者にアドバイスをもらい上手くできた。」
「今日で最後で寂しい。」
「多様性のある劇ができ嬉しい。」
「演劇に興味がある人が集まると4日間でこれだけの事ができるんだ、と思った。とても素敵なことだと思う。」
「完成したのが当日の朝。創作の過程を学べて楽しかった。」
等々、笑顔で発言していました。

次に観客からの質問タイム。子供達の受け答えが興味深かったです

[質問①] ワークショップで一番、勉強になったことは?
・他の人の演技を見て学び、いっぱい考えて取り入れた。レベル1でもUPしていたらOK。
・部活とは違う環境に刺激を受けた。
・全て。

[質問②] 演じた結果、あなたの中で、王子は、有罪か無罪か?
(質問を聞き、舞台上におぉ~と、どよめきが走った)
・無罪(多数決でも無罪になると思う。二人の関係で決まる、無罪を望む)
・どちらでもない(それぞれの星で、決まり事やモラル・マナーも違うから)
・有罪か無罪か1時間話し合って劇の話が決まっていった。出会いも別れもある中、別れに罪があると決めては、送り出した方は?行った方は?どうなるのだろう。
・講師から「人を裁くとは何か?と深い話し合いになった」

[質問③] なぜこのワークショップに申し込んですか?
・演劇部の顧問からチラシを貰い、チラシから熱量を感じた。申し込み開始から時間が経っていたため、キャンセル待ちでしたが、参加できて嬉しかった。
・去年、参加した先輩から感想を聞いていた。何カ月も引きずっている先輩の姿に、申し込みが始まってすぐに応募した。
・部活の演劇部は3名しかいないため、正直、ウンザリしてくる。大人数でやってみたくて。
・部活のコーチから下手と言われ悲しかった。悔しくてコーチに認めてもらうぞ!と思い、一人では不安なので、上手い人を誘って、真似してやろうと申し込んだ。
・先輩の勧めで参加。楽しそう。友達が欲しかった。
・演劇からは離れているが、小学生の時の演劇経験が楽しかったので、申し込んだ

子供達の活発な発言に、感嘆しました。

2日間のあつい あつい(暑い 暑い)子どものためのワークショップ発表会は、子供達のエネルギー×講師の方々のエネルギーがぶつかり合い、相まって完成した唯一無二のダンス&演劇でした。

表現する事の楽しさ、作り出すことの難しさ、発表できる悦びなど、たくさん経験できたであろう夏。子供達の弾ける笑顔に感動の夏のひとときをいただきました。
素晴らしかったです!

“子どもたちの成長は、大人たちの成長にかかっている。ゆえに、教育とは、子どもたちのために何ができるかという、自らの生き方をかけた、大人たちの挑戦にほかならない”

講師の皆様に感謝申し上げ、更なるご活躍を期待しております。
(広報ボランティア 澤村)

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