柿の木日記・
アウトリーチプログラム
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情報を発信しています。
2024年12月24日(火)
「めぐろで第九2024」マエストロによる合唱指導(2回目)
広報ボランティアレポート
めぐろパーシモンホールでは、ホールの活動をより多くの方々に知ってもらうため、広報活動にご協力いただく「広報ボランティア」制度を導入しています。
今回は「めぐろで第九2024」(12月1日開催)に出演する指揮者、出口大地さんによる「公募によるめぐろで第九合唱団」への2回目の指導の様子をお届けします。
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開催日:2024年11月24日(日)
会 場:めぐろパーシモンホール 小ホール
指 導:出口大地(指揮)、浅井隆仁(合唱指導)、藤井麻理(ピアノ)
合唱団:公募によるめぐろで第九合唱団、東京音楽大学
公演日:2024年12月1日(日)15:00開演
会 場:めぐろパーシモンホール 大ホール
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めぐろパーシモンホールの小ホールで行われた第九の合唱練習の様子をレポートします。
一週間後に本番を控えた11月24日(日)、冬の澄んだ空気の中、10代から70代までの幅広い年齢層の参加者約120名が集まりました。東京音楽大学の学生約20名も加わり、皆さん手慣れた様子で楽譜を広げる姿からは、これまでの練習の成果が感じられました。
13時30分、合唱指導の浅井隆仁先生の指導で準備運動が始まります。全員でのウォーミングアップは、深呼吸から始まり、首や肩、腕をゆっくりと回す運動へと進みました。その後の発声練習では、2度音程から始まり、5度音程、三和音と徐々に難度を上げながら声を出していきます。
準備が整ったところで、指揮者の出口大地先生が登場。温かみのある低い声で参加者に語りかけ、軽いジョークを交えながら場の雰囲気を和ませていきました。
楽曲練習では、特にドイツ語の歌詞表現に重点が置かれました。
出口先生は「Freudeという言葉から、喜びが見えるように」と、言葉の持つ意味と音楽表現の結びつきを丁寧に説明。さらに「Deine Zauber ~ Flügel weilt(あなたの奇しき力は、時の流れが厳しく切り離したものを、再び結び合わせ、あなたの柔らかい翼のとどまるところ、すべての人々は兄弟となる。)」の箇所では、特に時間を割いて「優しい気持ちで包み込むように」「人類愛に満ちた歓喜のメッセージを込めて」と伝えていました。その言葉を受けた団員が、歌詞の深い意味を心に刻みながら何度も練習を重ねていきます。繰り返すごとに声の質が変化し、より深い感情が込められていくのが感じられました。
練習の締めくくりに、浅井先生から本番へ向けた重要なアドバイスがありました。「楽譜だけでなく、マエストロの表情や指先からも多くの情報を読み取ってください」「オーケストラとの合奏では、テンポの変化に臨機応変に対応する必要があります」と、具体的な注意点が示されました。
2時間に及ぶ練習でしたが、参加者の集中力は途切れることなく、むしろ時間とともに高まっていくように感じられました。本番では、この日の熱心な練習の成果が、きっと感動的な演奏として結実することでしょう。心を震わせる「歓喜の歌」を、今から心待ちにしています。
(広報ボランティア 鶴巻)