柿の木日記・
アウトリーチプログラム
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2021年11月17日(水)
【アウトリーチプログラム】目黒区立大鳥中学校
目黒区立 大鳥中学校 2年生 5クラス約200名
日時:2021年11月17日(水) 13:40~14:20
出演:高橋竹童(津軽三味線、胡弓、尺八)
【プログラム】
1津軽じょんから節(津軽三味線)
2津軽あいや節(津軽三味線)
3江差追分(尺八)
4越中おわら節(胡弓)
5即興曲(津軽三味線)
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主催:公益財団法人目黒区芸術文化振興財団
協賛:公益財団法人北野生涯教育振興会
後援:目黒区教育委員会
本日訪れたのは、目黒区立大鳥中学校。
コロナウィルス感染症対策のため体育館で距離を取って実施しました。
出演者は、今年5月にめぐろパーシモンホールでも出演いただいた高橋竹童さんです。実は、竹童さんは2年前の2019年にも大鳥中学校でアウトリーチに出演していただいたことがあります。今回はどんな演奏を披露していただけるのか楽しみです。
1曲目の「津軽じょんから節」は青森県津軽地方に伝わる日本の民謡で、津軽三味線の代表的な曲となっています。曲終わりに、三味線という楽器についてお話していただきました。
三味線という楽器は30種類ほどジャンルが分かれており、今回使用している津軽三味線は太棹を使い、太い糸を貼って楽器を共鳴させているため、特に大きな音が鳴るように作られているとのこと。確かに、体育館の後ろの方まで音が響いました。
また、沖縄三味線の歴史は600年ほどありますが、津軽三味線は100年で歴史の長さは違いますが弦のチューニングは全く一緒とのこと!指を押さえる場所が違うためそれぞれ特徴的な音階を演奏しているようです。
続いて演奏される「津軽あいや節」は、お話があった押さえる場所が1曲目と比べて”半分の所”=”半音”が使用されており、同じ津軽三味線ですが雰囲気もガラッと変わっていました。
お次は尺八について説明していただきました。
他の管楽器と違いリードと呼ばれる部分が無く、とても吹くのが難しいようです。また、名前の由来が標準の管長が一尺八寸だったからというお話もしていただきました。演奏していただきたのは北海道の民謡である「江差追分」です。
次は胡弓です。この楽器は中国から伝わった楽器で、二本の弦で「二胡」と呼ばれるものや、モンゴルでは「馬頭琴」、沖縄では「クーチョー」と呼ばれており、三味線と似た形をしています。大きく違うのは弓を使い弦を擦って演奏することです。
演奏していただいた曲は「越中おわら節」。この越中は現在の富山県のことで、「おわら風の盆」と呼ばれる富山を代表するお祭りで歌われる民謡で、通常は胡弓の他に三味線、太鼓が使われているそうです。
最後は津軽三味線で「即興曲」を演奏していただきました。この「即興曲」では大まかな流れは決まっているようですが、その時その時に合わせて演奏時間を調節しながらアドリブで演奏しているようです。今回は短いver.を演奏していただきました。
演奏終了後の質問タイムでは、以下のような質問がありました。
Q.「三味線を始めたきっかけは?」
A.「先にお父さんが趣味で始めており、おもちゃを買ってあげるというので一緒にやり始めた。最初は長時間正座をしなければならず、日曜日にレッスンがあったので嫌で仕方なかった(笑)」
Q.「ヴァイオリンでは弦を押さえる指が痛くなるのですが、三味線も同じく痛くなりますか?」
A.「三味線の弦は絹糸で出来ているので、ヴァイオリンなどの弦と比べると指に優しいためそこまで痛くないです」
Q.「演奏するときは緊張しますか?」
A.「昔慣れてきたときにミスをしたことがあり、それ以降は良い意味での緊張をしながら演奏しています。」
Q.「即興曲を演奏しているとき、頭の中はどうなっているのですか?」
A.「コードとフレーズを考えながら演奏しています。」
大鳥中学校の生徒さんたちも三味線や尺八に興味を持っていただけたようです。高橋竹童さん、本日はありがとうございました。
事業課 土屋